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報告書

CHEMKEq; 化学平衡論及び反応速度論の部分混合モデルに基づく化学組成評価コード(受託研究)

伊藤 裕人*; 塩津 弘之; 田中 洋一*; 西原 慧径*; 杉山 智之; 丸山 結

JAEA-Data/Code 2018-012, 42 Pages, 2018/10

JAEA-Data-Code-2018-012.pdf:4.93MB

原子力施設事故時において施設内を移行する核分裂生成物(FP)の化学組成は、比較的遅い反応の影響を受けることにより化学平衡を仮定して評価した組成とは異なる場合が想定される。そのため、反応速度を考慮した化学組成評価が求められる。一方で、原子力施設事故時の複雑な反応に関する反応速度の知見は現状では限られており、実機解析に適用できるデータベースの構築に至っていない。そこで、FP化学組成評価における反応速度による不確かさの低減のため、化学平衡論及び反応速度論の部分混合モデルに基づく化学組成評価コードCHEMKEqを開発した。このモデルは、系全体の質量保存則の下、前駆平衡と見なせる化学種を化学平衡論モデルにより評価し、その後の比較的遅い反応を反応速度論モデルにより解くものである。さらにCHEMKEqは、本混合モデルに加え一般的な化学平衡論モデル及び反応速度論モデルが使用可能であり、かつ、それらモデル計算に必要なデータベースを外部ファイル形式とすることで汎用性の高い化学組成評価コードとなっている。本報は、CHEMKEqコードの使用手引書であり、モデル, 解法, コードの構成とその計算例を記す。また付録には、CHEMKEqコードを使用する上で必要な情報をまとめる。

論文

Studies in the PuO$$_{2}$$-ZrO$$_{2}$$ pseudo-binary phase diagram

Albiol, T.*; 芹澤 弘幸; 荒井 康夫

Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.834 - 837, 2002/11

ZrO$$_{2}$$リッチ領域のPuO$$_{2}$$-ZrO$$_{2}$$擬二元系状態図を、高温X線回折測定と自由エネルギー極小化法に基づく平衡計算により作成した。高温X線回折測定は空気雰囲気中で最高1573Kまで行い、1463K,PuO$$_{2}$$濃度2.3-3.1mol%付近に従来報告されていなかった共晶線があることを見い出した。Chem Sageコードを使用した平衡計算は最高3000Kまで行い、実験データを良く再現できた。得られた結果はこれまで報告されている状態図に修正が必要であることを示すものである。

報告書

水銀ターゲットにおける核破砕生成物の熱化学的挙動の推定

小林 薫*; 神永 雅紀; 羽賀 勝洋; 木下 秀孝; 麻生 智一; 勅使河原 誠; 日野 竜太郎

JAERI-Tech 2002-005, 118 Pages, 2002/02

JAERI-Tech-2002-005.pdf:9.71MB

核破砕水銀ターゲットシステムの放射線安全を検討するにあたり、核破砕反応で生成される核破砕生成物の化学形態を明確にしておく必要がある。大量の核破砕生成物が存在するターゲット容器内の水銀について、水銀中の核破砕生成物の化学形態を、2元状態図と核破砕生成物の生成量に基づく熱化学平衡計算に基づき推定した。その結果、水銀は、Al, As, B, Be, Bi, C, Co, Cr, Fe, Ga, Ge, Ir, Mo, Nb, Os, Re, Ru, Sb, Si, Ta, Tc, V, Wを元素状態で、Ag, Au, Ba, Br, Ca, Cd, Ce, Cl, Cs, Cu, Dy, Er, Eu, F, Gd, Hf, Ho, I, In, K, La, Li, Lu, Mg, Mn, Na, Nd, Ni, O, Pb, Pd, Pr, Pt, Rb, Rh, S, Sc, Se, Sm, Sn, Sr, Tb, Te, Ti, Tl, Tm, Y, Yb, Zn, Zrを無機水銀化合物として溶解することがわかった。一方、セイフティハル内の冷却水については、冷却水中の酸素の核破砕反応で生成するBe-7がメンテナンス時の外部被曝の主要因となる。そこで、Be-H$$_{2}$$O系を対象とした熱化学平衡計算により冷却水中のベリリウムの化学形態を推定した。その結果、ベリリウムの冷却水中でのモル分率が10E-8以下では、陽イオン(BeOH$$^{+}$$,BeO$$^{+}$$,Be$$^{2+}$$)の形態で冷却水中に存在することがわかった。

報告書

Models of Cement-Water Interaction and a Compilation of a Associated Thermodynamic Data

Savage, D.*; Lemke, K.*; 笹本 広; 柴田 雅博; Arthur, R. C,*; 油井 三和

JNC TN8400 2000-004, 30 Pages, 2000/01

JNC-TN8400-2000-004.pdf:1.26MB

本報告書では、セメント-水反応に係わるモデルのレビューおよび収集したセメント系鉱物の熱力学データについて報告する。本報告書でまとめた熱力学データには、鉱物およびセメントを構成する化合物の標準モル熱力学特性、関連する水和反応の平衡定数を含む。また、高アルカリ性環境下で安定な鉱物(例えば、沸石など)についても同様にデータ整備を行った。これらの鉱物は、放射性廃棄物処分場におけるセメント系材料から流出する高アルカリ性溶液と処分場周辺の岩盤との反応の結果生成すると考えられる。標準モル特性(すなわち、生成標準モルギブス自由エネルギー、生成標準モルエンタルピー、標準モルエントロピー)、関連する水和反応の平衡定数については、以下の文献による。・セメント鉱物および関係する混合物(Reardon,1992;Glasserほか、1999)・カルシウム-珪酸水和鉱物(Sarkarほか、1982)・沸石(熱量測定の値、様々なデータからの推定値)これらの全データは、個々の値としてとらえるべきものであり、データ全体としての内部整合性はとれていないかもしれない点に注意すべきである。また、本報告の中では、これら個々のデータの精度については評価していない点も留意する必要がある。近年、セメント-水系における幾つかの適切なモデルが提案されている。これらのモデルの多くは、CSHゲル-水系の室内実験データへの経験的な適合を示すものであり、熱力学的に正当化されているものではない。一方、近年、CSHゲルに適した固溶体挙動の熱力学的理論に基づいたモデル化手法が提案されている。この手法については、本報告書の中でレビューすると共に、JNCが行ったセメント-水反応に係わる実験結果と比較することにより検証した。固溶体モデルは、CSHゲルをポルトランダイトとカルシウム-珪酸塩を端成分組成とした非理想固溶体として表現する熱力学的・構造的に妥当なモデルである。2つの端成分の混和性の違いや溶解度は、固溶体の溶解挙動を調べるためのコンピュータコードである「MBSSAS」を求めた。MBSSASを用いて作られたLippmann相図は、ゲルの固溶体と平衡にある溶液組成を計算するPHREEQCへのデータを入力するために用いられた。ゲルの固溶体モデルで計算された溶液組成とCSHゲル-水系に係わる文献の実験データはよく一致している。

報告書

JNC Thermodynamic Database for Performance Assessment of High-level Radioactive Waste Disposal System

油井 三和; 東 侍郎; 柴田 雅博

JNC TN8400 99-070, 106 Pages, 1999/11

JNC-TN8400-99-070.pdf:2.93MB

本報告書は、高レベル放射性廃棄物の地層処分の性能評価を行うために開発された放射性元素の熱力学データベース(JNC-TDB)について記述する。「地層処分研究開発第2次とりまとめ」に向けて行われた熱力学データベース開発の現状、第2次とりまとめにおいて用いられたデータセット、および今後の課題を示した。本熱力学データベース(JNC-TDB)の開発は、第一次とりまとめ(H3報告書)での課題をもとに進められた。熱力学データは、原則として、実験データにまでさかのぼり、その評価を行って選定された。データは、標準状態(25$$^{circ}C$$、I=0)での平衡定数として整理された。結果として、第一次とりまとめで用いられた熱力学データベースと比較し、データの追跡性が確保されるとともに、その信頼性が向上された。各元素のデータの検討や選定に関しての詳細は、本報告書中で引用している個別の技術資料を参照されたい。

報告書

Hydrochemical Investigation and Status of Geochemical Modeling of Groundwater Evolution at the Kamaishi In-situ Tests Site, Japan

笹本 広; 油井 三和; Arthur, R. C,*

JNC TN8400 99-033, 153 Pages, 1999/07

JNC-TN8400-99-033.pdf:58.41MB

釜石鉱山における原位置試験は、主に栗橋花崗岩閃緑岩を対象として行われた。栗橋花崗岩閃緑岩中の地下水の地球化学的調査により、主に以下の点が明らかになった。・地下水の起源は、降水である。・深部の地下水は、還元性である。・ほとんどの地下水にはトリチウムが検出されることから、これらの地下水の滞留時間は長くとも40年程度である。一方、KH-1孔の地下水にはトリチウムが検出されず、予察的な14C年代測定から、数千年程度の年代が示唆される様な、より古い地下水が存在すると推定される。・比較的浅部の地下水はCa-HCO3型であるが、より深部になるとNa-HCO3型になるような深度方向での水質タイプの変化が認められる。上記の様な地球化学的特性を示す栗橋花崗岩閃緑岩中の地下水に関して、地下水の起源と地下水-岩石反応の進展を考慮した地球化学平衡モデルをもとに、地下水水質のモデル化を試みた。その結果、土壌中での炭酸分圧の値、岩体中での以下の鉱物を平衡と仮定することで地下水のpH,Ehおよび主要イオン(Si,Na,Ca,K,Al,炭酸および硫酸)濃度について、実測値をほぼ近似することができた。・土壌中での炭酸分圧:logPCO2=-2.0・岩体中での平衡鉱物:玉随(Si濃度)、アルバイト(Na濃度)、カオリナイト(Al濃度)、方解石(Caおよび炭酸濃度)、マイクロクリン(K濃度)、黄鉄鉱(硫酸濃度、Eh)また、海外の専門家との議論により、釜石サイトにおける、より現実的な地下水変遷モデルを構築するためには、開放系での不可逆的な岩石-水反応に関して、反応経路モデルを用いたシステマティックなアプローチを適用することが必要であると考えられた。さらに、モデルの妥当性を示すためには、釜石サイトの地質情報に関して、より詳細なデータ(例えば、割れ目充填鉱物に関する詳細なデータ等)も必要である。

報告書

Thermodynamic Date for Predicting Concentrations of AnO$$_{2}$$$$^{+}$$ and AnO$$_{2}$$$$^{2+}$$ Species in Geologic Environments

Choppin, G. R.*; Bronikowski, M.*; Chen, J.*; Byegard, J.*; Rai, D.*; 油井 三和

JNC TN8400 99-012, 155 Pages, 1999/01

JNC-TN8400-99-012.pdf:5.53MB

本研究では、地層処分システム性能評価のための熱力学データベースJNC-TDB(旧PNC-TDB)整備の一環として、V価およびVI価のアクチニド化学種(AnO$$_{2}^{+}$$ and AnO$$_{2}^{2+}$$)に関する熱力学データ整備を行った。本研究では、これらの元素に対して、水酸化物錯体の他、塩化物、フッ化物、炭酸、硝酸、硫酸及びリン酸を含む錯体もしくは化合物に関する熱力学データ整備を行った。Born equationによる安定度定数(log$$beta$$)の推定、Pitzer parameterの検討、酸化還元反応の電位および平衡定数の検討も併せて行った。

報告書

ウラン酸セシウムの生成に関する熱力学的評価とその調製

高野 公秀; 湊 和生; 福田 幸朔; 佐藤 正知*; 大橋 弘士*

JAERI-Research 97-021, 19 Pages, 1997/03

JAERI-Research-97-021.pdf:0.74MB

酸化物燃料中での生成が予測されているウラン酸セシウムについて、熱膨張率と熱伝導率の測定用試料として、Cs$$_{2}$$UO$$_{4}$$とCs$$_{2}$$U$$_{2}$$O$$_{7}$$の2種類の試料をU$$_{3}$$O$$_{8}$$とCs$$_{2}$$CO$$_{3}$$から調製した。調製に際して、自由エネルギー最小化法に基づく熱力学計算コードによる化学平衡計算を行い、これらの化合物が生成および分解する温度を評価し、その結果から試料の調製温度を決定した。調製した2種類の試料に対してX線回折を行い、それぞれ単相の試料が得られたことを確認した。また、熱重量分析および示差熱分析を行い分解温度を測定し、化学平衡計算の結果と比較したところ、両者はほぼ一致した。

報告書

緩衝材の化学的緩衝性に係わる固溶体モデル及び核種の吸着・拡散挙動に関する研究 研究内容報告書

田中 晧*

PNC TJ1211 95-004, 213 Pages, 1995/02

PNC-TJ1211-95-004.pdf:6.67MB

緩衝材の化学的緩衝作用をモデル化することは、性能評価上重要な課題である。平成6年度は、緩衝材の主要鉱物であるスメクタイトのイオン交換反応、表面電機化学的特性及びこれら特性データのデータベース化に関する検討を実施した。1.固溶体モデル開発のための試験研究及びモデル研究(1)CaCl-Z及びMgCl-Zのイオン交換平衡定数の評価感度解析により、CaCl-Z及びMgCl-Z(Z:スメクタイトの吸着相)の平衡定数は、それぞれLog値で22.8、23.0と評価された。(2)固溶体モデルの適用性に関する検討イオン交換平衡モデルを用いて3元系でのイオンの吸着分配を計算し、実験値と比較を行った。その結果、K+については相違が見られたものの、Ca2+及びH+イオンについては実験値と計算値はほぼ一致することがわかった。2.スメクタイトの表面電気化学的特性に関する研究(1)ベンナイトと蒸留水及び人工地下水反応のモデリング佐々木ら(1995)によるベントナイトのイオン交換反応試験の結果を用いて、拡張Wannerモデルの検証を行った。(2)スメクタイト表面の酸/塩基特性の検討小田(1994、1995)による酸/塩基滴定の実験結果について解析を行った。3.核種の吸着及び拡散現象に関する固有データベースの開発研究核種の吸着及び拡散現象に関する固有データベースについて検討を行った。その結果、吸着モデルと拡散モデルを総合するISDデータベースシステムが提唱された。

報告書

緩衝材に係わる固溶体モデル及び核種拡散挙動に関する研究(研究内容報告書)

浅野 闘一*

PNC TJ1211 94-006, 181 Pages, 1994/02

PNC-TJ1211-94-006.pdf:4.73MB

緩衝材による化学的緩衝作用とは、粘土鉱物のイオン交換反応により支配される。また、核種の移行挙動は、緩衝材との相互作用及び緩衝材の空隙特性によって支配される。本年度は、粘土鉱物(スメクタイト)のイオン交換反応モデルに関する研究を進めるとともに、クニゲルV1を用いてUとAmの実効拡散係数を測定した。1.固溶体モデル開発のための試験研究及びモデル研究(1)スメクタイトのイオン交換反応モデルに関する検討Na型スメクタイトについて、K+、Ca2+、Mg2+、H+とのイオン交換平衡定数を測定した。その結果、それぞれのイオン交換平衡定数(Ln Kex)は、1.19、-0.25、0.64、1.17と求まった。またPHREEQEを用いてイオンの分配平衡を計算し、実測値との比較検討を行った。その結果、K+及びH+との分配平衡については、理想固溶体モデルによりほぼ推定可能であることがわかった。Ca2+及びMg2+については、塩化物イオン(CaCl+、MgCl+)によるイオン交換反応を考慮する必要があった。(2)平成4年度のイオン交換試験データ及び固溶体モデルのレビュー平成4年度に実施したNa型スメクタイトのイオン交換試験の結果と、MX-80について取得されたSpositoのイオン交換平衡定数を用いて計算した結果を比較した。その結果、両者はほぼ一致することから、Spositoのイオン交換平衡定数を用いて、Na型スメクタイトのイオン交換平衡を推定することはほぼ可能であることが示された。2.ベントナイト中での核種の実効拡散係数の測定(1)Uの実効拡散係数の測定クニゲルV1を用いてUの実効拡散係数を測定した。クニゲルV1の乾燥密度が0.4、1.0、1.4、2.0g/cm3の場合、実効拡散係数はそれぞれ4.0$$times$$10-11、1.2$$times$$10-11、2.6$$times$$10-12、3.5$$times$$10-12m2/sと測定された。(2)Amの実効拡散係数の測定試験容器への吸着が問題となったため、試験溶液を酸性(pH2)に調整して実効拡散係数を測定した。クニゲルV1の乾燥密度が0.8、1.4、1.8g/cm3の場合、実効拡散係数はそれぞれ7.4$$times$$10-11、5.2$$times$$10-11、1.8$$times$$10-11m2/sと測定された。

論文

Chemical state of fission products in irradiated uranium carbide fuel

荒井 康夫; 岩井 孝; 大道 敏彦

Journal of Nuclear Materials, 151, p.63 - 71, 1987/00

 被引用回数:10 パーセンタイル:70.03(Materials Science, Multidisciplinary)

ウラン炭化物燃料中の固体FPの化学形態を多相化学平衡プログラムSOLGASMIX-PVを用いた計算により予測した。固体FPは照射下の燃料中において、燃料母材中に固溶する、ウランを含む三元系化合物やFP自身の炭化物を形成する、金属相として析出する、などにそれぞれ分配される。FPの化学形態は、装荷する燃料の化学組成及び燃焼の進行に従い変化することが確かめられた。ここで得られた計算結果は、高燃焼度模擬の実験や照射後試験のデータと比較的良い一致を示した。ウラン炭化物燃料において、固体FPの蓄積に起因するスウェリングを、燃焼度1%あたり0.6%体積であると評価した。

報告書

高レベル廃液ガラス固化体の熱水反応条件下における安全性に関する研究(IV) 昭和59年度

鈴木 篤之*; 梅木 博之*; 榎田 洋一*; 岡本 毅*

PNC TJ160 85-05, 132 Pages, 1985/03

PNC-TJ160-85-05.pdf:2.41MB

1 ガラス固化体の長期浸出挙動 MCC-1テスト法に準拠した方法を用い、静水系における長期浸出実験($$sim$$300日)を行った。実験ではガラス表面積対液量比(SA/V)を0.1cm/SUP-1、0.2cm/SUP-1、1.0cm/SUP-1と変えてその影響を調べ、またバルク試料と粉末試料とを比較した。温度は90度Cである。ガラス成分のうち、Si、Na、Cs、Sr、Uの期浸出挙動について調べたが、その結果一般に浸出量はバルク試料の方が粉末試料より大きい傾向を示した。この原因としては、濃度がまだ充分飽和していないこと、あるいは飽和濃度がSA/Vに依存する可能性があることが上げられる。またSi、Csについては簡単な物質収支モデルによる解析を試み、そのモデルによって実験値をうまく表すことができたが、求められた飽和濃度は他の報告に見られる値に比べて小さくなった。これは、実験方法・ガラス組成が若干異なることによるものと思われる。2 花崗岩の核種収着作用 花崗岩の薄片試量を用いたCsの収着実験を行ない、岩体内の有効拡散空隙を評価した。花崗岩薄片の厚さは0.7$$sim$$7.0mmとし、濃度依存性を調べるために3.84x10/SUP-4$$sim$$5x10/SUP3 g/mlの濃度範囲のCsCl溶液を用いた。約1500時間の実験で収着は平衡に達したと見なすことができ、花崗岩単位重量当りの平衡収着量は薄片厚の増加に従って減少した。このことは、花崗岩の有効拡散空隙が岩体内で均一ではないことを示している。そこで有効拡散空隙が表面からの距離に従って減少するモデルを考え、それによって実験値をうまく表すことができた。また平衡収着量の濃度依存性については、実験の範囲でフロインドリッヒの式q=$$alpha$$C$$beta$$を用いてよく近似でき、パラメタ$$alpha$$$$beta$$の値はそれぞれ2.29、0.75となった。

論文

Method to assess the equilibrium MO$$_{x}$$-'MC$$_{y}$$'-C-CO; The system ZrO$$_{2}$$-'ZrC'-C-CO

小川 徹

J.Chem.Eng.Data, 27(2), p.186 - 188, 1982/00

 被引用回数:4 パーセンタイル:54.93(Thermodynamics)

系MO$$_{x}$$-'MC$$_{y}$$'-C-COの平衡を評価する方法を提示した。一例として、ZrO$$_{2}$$-'ZrC'-C-CO系を評価した。平衡CO圧としてlog Pco,torr=11.5-16580/Tを採った。同Pcoに第3法則を適用して、ZrC1.00の?Hf°,298を-49.5kcalと求め、燃焼カロリメータによって測定された値との一致を得た。

論文

Quasi-chemical treatment of intermediate phases appearing in nonstoichiometric compounds

舘野 淳

Journal of Solid State Chemistry, 36, p.305 - 313, 1981/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

非化学量論化合物に出現する中間相に関する超格子形式モデルを準化学平衡法を用いて解析した。二種類の相互作用エネルギーを導入することによって、中間層の出現と二相分離を統一的に取扱うことができるようになった。秩序度と自由エネルギーを温度と組成の関数として得ることができた。また、共通切線法を用いて、相境界を決定した。

口頭

シビアアクシデント時のセシウム放出・移行に与えるホウ素の化学的影響評価,1; ホウ素存在下における燃料放出直後のセシウム化学形の予測

三輪 周平; 山下 真一郎; 逢坂 正彦

no journal, , 

セシウム(Cs), ヨウ素(I), ホウ素(B)等のシビアアクシデント進展に応じた放出速度の温度変化・雰囲気依存性を考慮し、燃料放出直後のCs化学形の温度・雰囲気依存性を化学平衡計算により予測した。雰囲気・温度によりCs蒸気種が変化し、B存在下では雰囲気・温度に関わらずCsBO$$_{2}$$蒸気種が支配的となることがわかった。

口頭

VICTORIAコードを用いたB$$_{4}$$C制御材のFP化学に与える影響に関する解析

塩津 弘之; 石川 淳; 丸山 結

no journal, , 

熱化学平衡計算が可能なシビアアクシデント時放射性物質移行挙動解析コードVICTORIAにB$$_{4}$$Cに関連する化学種及びそれらの熱化学データを追加し、原子炉冷却系内におけるFP(Cs及びI)の化学形や移行挙動に与えるB$$_{4}$$C制御材の影響を解析した。解析の結果、B$$_{4}$$Cが存在する系の場合、より安定なCsの化学形であるCsBO$$_{2}$$の生成に伴い、B$$_{4}$$Cが存在しない系において支配的であったCsOH及びCs$$_{2}$$MoO$$_{4}$$の生成割合が減少することが示された。Iの化学種に関しては、高温領域においてCsIの生成割合が減少するとともにHIの有意が見られた。

口頭

Thermodynamic evaluation on chemical reaction between UO$$_{2}$$ and SiC in LWR conditions

白数 訓子; 倉田 正輝

no journal, , 

福島第一原子力発電所の過酷事故をうけ、事故耐性の高い燃料の開発が進められている。SiCは、その化学的安定性や照射耐性から、有力な事故耐性被覆管の候補材となっている。水蒸気との反応性も、ジルカロイより低く、発生する熱や水素量の大きな減少も期待できる。軽水炉の通常運転時や過酷事故時における、燃料とSiCの間で生じる化学反応や懸念される事象を、熱力学平衡計算により評価した。SiCは、酸化によりSiO$$_{2}$$になるが、水蒸気の存在下では、SiOガスの生成割合が増加することがわかった。

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